ウシガエルの皮なめしをしたかったのでネットで色々検索してみたのですが、情報が全くと言っていいほど出てこない。。。
仕方ないので、研究室にいる先生のアドバイスや、イノシシやシカの皮なめし方法を参考に自己流で作ってみました。
カエルの皮なめし分野を開拓するつもりでやったので、まだこれが正解とは断言できませんが、一応形にはなりました。
フロッグレザーで何かしたい人のお役に立てれば嬉しいので、作り方や手順などの情報をご紹介いたします。
ウシガエルのなめし皮を作ってみよう!
当初の目的はウシガエルの皮なめしだったので、前半は「皮なめしのやり方」、後半は「スマホケースの作り方」を解説します。
【手順➀】ウシガエルを入手する
ウシガエルは特定外来生物なので、生きたままの運搬が法律で禁じられています。
近所の池や田んぼで捕獲して持ち帰るのは問題ありませんが、必ずその場で絶命させてから運搬するようにしましょう。
脚を掴んで木に頭を叩きつけて失神させた後、鼓膜の間にナイフを刺せば脊髄を切断できるので絶命します。
【手順➁】ウシガエルの皮を剥ぐ
お腹にナイフやハサミを入れれば簡単に切れます。
ウエットスーツを脱がすような感覚でやれば上手くいきますが、手足の皮は破けやすいのでゆっくりやりましょう。(いくら気を付けても指先の皮は必ず破けます。)
全身をキレイに剥ぐとこんな感じです。
すぐに作れない場合は塩漬けにして保存
皮を剥いだ後、すぐになめし液に入れることができない場合は一旦保存します。
皮の内側と外側に大量の塩を塗って冷凍保存すれば長期的な保存が可能です。
濃度勾配の関係で、塩を塗ると水分が体外へ出てくるので新聞紙で挟んでおくと吸い取ってくれるため便利です。
【手順➃】1週間ほどなめし液に浸ける
なめし液を作ったら、約1週間ほど漬けます。
皮全体になめし液を浸透させたいため、できるなら毎日ひっくり返したりかき混ぜたりしましょう。
ちなみに僕は9日間漬けましたが、3回くらいしかひっくり返してません。
9日間漬けるとこんな感じ
なめし液の材料である樟脳(しょうのう)のはっか臭がとても強いので必ずラップをしましょう、近くの人に300%「臭い」と言われます。
なめし液の作り方
以下の材料を混ぜて作ります。
- 水:1L
- 塩:150g
- 生ミョウバン:100g
- ※樟脳(しょうのう):21g
※防虫剤。保存性が増すとのこと。
一応言っておくと、この比率は最適解ではありません。ただ、結果的には腐敗しない革は出来上がりました。
樟脳の溶け具合が悪かったので、もう少し少なくても良かった気がします。
【手順➄】皮が縮まないように固定する
ほおっておくと皮が縮んでカッチカチになってしまうので、ピンで伸ばして止めておくと良いです。
日に当てると皮が変色したり、急激に乾いて皮が割れたりする恐れがあるので、陰干しをおすすめします。
~1日後~ あまりにも樟脳の臭いがキツイから洗うことに……
少し皮が硬くなってきましたが、まだ手に乗せるとしなる感じでした。
気になるのは樟脳のはっか臭。
皮の表面や内側に塩や樟脳の欠片がついていたので、水で軽く洗い流しました。
その後樟脳の臭いを取るために、キレイキレイで入念に洗ってみた。
~2日後~ カッチカチやねん
水洗いしたせいなのか?キレイキレイのせいなのか?それとも2日放置はさすがにやりすぎたのか?
色んな疑問が浮かびますが、とりあえず皮がカッチカチになってしまいました。
スマホを入れるどころか、少しでも強引に開いたら割れてしまいそう。
研究室の先生曰く「水で洗い流すのは問題ない」
先生「なめし液に十分つけてる時点で、タンパク質は完全に変性しているから、水で洗い流しても元の生皮に戻ったりはしない。」
ということなので、水で洗い流したからカッチカチになったわけではないっぽい。
さすがにキレイキレイはやりすぎたかもしれないけど、2日放置するとカッチカチになってしまうみたいなので、皮の乾燥をする際は毎日チェックするのをおすすめします。
ちなみに、まだ皮が柔らかいうちにもんだり叩いたりすることで仕上がりが変わるみたいなので、良かったら試してみてください。
再びなめし液にいれて皮をふにゃふにゃに戻す作戦成功!
ちょうどイノシシの皮もなめしていたので、そのなめし液にウシガエルの皮2枚をいれて手で揉むこと10分。
皮にしなやかさが戻ってきてある程度引っ張ったりできるくらいまでに柔らかくなりました。
とりあえず水分をふき取ってなめし皮作りは終了
今の段階では皮が少し柔らかいといった感じなので、加工はしやすいです。
曲げたり伸ばしたり縫ったりできるので、がま口の財布にするもよし、ティッシュケースにするもよしといった感じですね。
ほおっておくとカッチカチになってしまうので、皮製品用の油で保湿して柔らかくするのも1つの方法です。
ウシガエルの皮を使ったスマホケース(iPhone8サイズ)の作り方
結論から言うと、ウシガエルの皮はスマホケースにもってこいです。
後ほど説明しますが、
- 撥水性
- 唯一無二のデザイン
- 肛門から充電できる機能美
- ウシガエル特有の大きい鼓膜から除くカメラ
自然由来のもので、ここまで機能性の高い素材はめったにありません。
生臭さだけがデメリットですが、個性的かつ機能性の高いスマホケースを探しているかたにはぜひおすすめしたいです。
【手順➀】手足に綿を詰める
カチカチだとうまく綿を詰めることができないので、ある程度なめし液や水でふやかすといいです。
綿を詰めることでウシガエルのふっくらとした筋肉を再現できます。
【手順➁】口や首元を縫う
口がひらひら空いているとカッコ悪いので、裁縫セットで縫い付けました。
スマホの安定性を高めるためにも、首元の切れ目はしっかり縫っておくといいです。
【手順➂】画面のサイズに合わせて腹を切る
iPhone8の大画面を使いたかったので、思いっきり画面のサイズに合わせて切ってみました。
全部出してしまうとポロッと落ちてしまうので、ホームボタンから下は皮膚の下に隠れるようにしました。
ウシガエルの皮は薄いので、皮の上からでもホームボタンは反応します
【手順➃】鼓膜をカットしてカメラ部分を露出
iPhoneといえば大事なのはカメラ機能ですが、さすがのウシガエルさんです。そこらへんはしっかり分かっています。
ウシガエルの特徴である大きな鼓膜を破くと……あらカメラ♪
左右両方にあるので、どんな機種にも対応できます。
完成!
そんなこんなでとうとう完成しました。
口元を塗っている最中はまだ柔らかかったのですが、時間が経つと共にだんだん皮が硬くなってきました。
そうです。ハードシェルです。ウシガエルの皮は形状記憶型素材だったのです(ただ乾いただけ)
気になる充電方法は?
安心してください。肛門の穴が空いてますよ。
充電プラグの位置に合わせた肛門のつくりをしているなんて、ウシガエルさんはさすがです。
撥水機能も完璧
まあ皮とは言っても両生類であるカエルですからね。撥水機能は完璧です。
ここにオリーブオイルやサラダ油、皮製品専用の油を塗ることでさらに耐水性をUPすることもできます。可能性は無限大です。
最後に
今回は、食べる目的で捕獲したウシガエルの皮なめしに挑戦する過程で「スマホケース」を作ることになりましたが、使い道は沢山あると思います。
捕獲してからスマホケースが完成するまで半月ほどかかりましたが、完成したときの感動はひとしおだったので、みなさんもウシガエルの皮製品に挑戦してみてください!
作品が出来上がったら教えていただけるととっても嬉しいです。
おわり
しゅーるすぎる しゃしんだけで もお爆笑
くうぉんたむすぎる!!!!!!!!!
すごい!!!!!!!!!!!!!!!
野草好き / カエル好きな友達にすすめたくなりました!!!!!!
ちなみに、使ってみて 手足は邪魔…俺曲がったりならないですか???
シェアしてくれて ありがとうーーーー✨ o(≧▽≦)o ✨
ほかの記事もお役立ちな内容、どうもありがとうーーーーー✨ o(≧▽≦)o ✨
(きょう、ベジバーガーを葛葉で食べて 葛サーチしてて 見つけました✨ o(≧▽≦)o ✨)
⚪️✨✨⚪️
COSMIC PURE LOVE
ポケットに入れる際にとても邪魔になります。(笑)久しぶりに開いたらコメントが来ていてとても嬉しかったです。ありがとうございます。