「千葉県の特別採捕許可(以後:特採)を申請したいんだけど、やり方がよく分からない…」という方いらっしゃると思います。
他の都道府県と比べて、千葉県の特採は手続きが色々めんどくさいんですよねー。
ということで、今回は千葉県における特別採捕許可の申請方法や必要な書類についてご紹介します!
- 千葉県庁農林水産部水産局漁業資源課に電話して申請書をメールで送ってもらう
- 特別採捕許可申請書、調査計画書、その他必要な書類を用意する
- 漁業資源課の人とメールで申請書の訂正などを行い清書
- 申請書に学長の名前と印鑑を押してもらい千葉県に郵送
- 後日、特別採捕許可証が届く(GET!)
結論から言うと、必要な手順は以上の通りです!
僕は準備するのが遅かったので、泣く泣く卒業研究の調査を1ヶ月遅らせる羽目になりました…。
ということで、これから申請の流れを詳しく解説していきます。
【手順➀】千葉県庁漁業資源課に電話して申請書をメールで送ってもらう
千葉県ではない他の都道府県の場合、都道府県のHPから特採の申請書様式をダウンロードできます(全ての都道府県がやってるわけでは無い)
だがしかし!!!
千葉県のHPは、申請書様式をダウンロードできる仕組みになっていないどころか、「〇〇課に電話してくれたら申請書送ります」みたいな文面すらない。
という訳で、僕は千葉県庁のHPを隅から隅まで調べた結果、やっとたどり着きました。
「千葉県庁農林水産部水産局漁業資源課」という部署に「〇〇大学の学生ですが、卒業研究に必要なので特別採捕許可の申請をしたい」と電話すれば、メールで様式を送ってくれるという隠れイベントに…。
ただここで注意していただきたいのだが、誰でも特採の申請を行えるわけではありません。
- 大学などの学術研究などの目的で必要
- 自治体などで環境管理をするのに必要
主にこれら2つのような目的でないと、許可が下りない可能性が高いです。
生き物好きの一般人が、近くの池の外来種を駆除するために特採を取得するということはできませんのでご注意ください。(まぁこの記事を検索して読んでいる人ならそれくらいは分かっていると思いますが)
話は戻りますが、電話口でこちらのメールアドレスを伝えて、特採の申請書の書き方や申請書、その他場合によって必要となる書類のデータをzipファイルで送ってもらいます。
【手順➁】特採申請書、調査計画書、その他必要な書類を用意する
- 特別採捕許可申請書(メールですでに入手済み)
- 調査計画書(これから作る)
絶対に必要となるのがこの2つの書類です。
- 同意書(漁業権内で行うなら漁協の同意書が必要)
- 船舶使用承諾書、動力漁船登録票又は船舶検査証書(写し)及び印鑑登録証明書等
- 委託契約書の写し
場合によって必要となるのがこれら3つの書類です。
漁業権内で調査するなら「同意書」が必要。船使うなら「船舶使用承諾書」が必要。委託業務なら「委託契約書の写し」が必要。
といった感じです。
僕は調査予定の場所が漁業権区域で、「同意書」が必要なことが分かったのですが、
という状況だったので、調査地をギリギリ漁業権区域外に設定して事を進めました。
特別採捕許可申請書の書き方
書き方については、役所から送られてくるメールに「記入例」があるのでそれを参考に書いてください。
僕の場合は、印旛沼でカミツキガメを捕獲するために、法で禁止されている「もんどり罠」を使う必要がありました。
そのため、罠の個数、設置する場所、罠の大きさ、捕まえる対象種など記載しました。
細かいことが分からなくても、役所の人に書いたものをメールで送れば、「ここは〇〇と書いてください、ここが抜けています」などと訂正のアドバイスをしてくれるので1発でキレイに書けなくても大丈夫。(向こうも慣れてるからそこらへんは分かってる)
調査計画書の書き方
これも調査内容によって細かいところは異なるんだけど、役所からのメールで必要な項目を言われるからそれに従って作りましょう。
実際のメールに記載されていた項目↓
1)調査計画書(様式は定まっておりません)
①調査目的:具体的に示すこと(例:○○の目的で○○を明らかにするため、○○に
委託。)
②調査項目:項目毎に箇条書きすること。
③調査内容:調査項目毎の調査内容を具体的に記入すること。なお、採捕した水産動
植物の処理方法等も併せて記入すること。
④調査期間:調査期間内での実施予定日等を記入すること。
⑤採捕区域図:図を作成の上、調査地点を記すこと。
⑥漁具・漁法の概略図:漁具の概略図を示した上、その構造、大きさ及び目合い等を
記すこと。また、漁法についても概略図を示すこと。
Googleマップやイラストツール使って、調査地点の解説をする図とか作りましたからね。
【手順➂】漁業資源課の人とメールで申請書の訂正などを行い清書
先ほども言いましたが、1発で申請書や計画書をキレイに作れることはありません。
役所と何度も何度もメールのやり取りを通して、非の打ち所の無い完璧な書類を作っていきます。
そして何度も何度も訂正を繰り返して清書するのは次の手順に理由がある…
【手順➃】申請書に学長の印鑑を押してもらい千葉県に郵送
役所の人とメールでやり取りしながら、完璧な申請書ができたら次が大変です。
役所の人「それでは、学長の名前を記載し、印鑑を押してもらったらこちらに書類をまとめて郵送してください」
なんでわざわざ学長の印鑑が必要なんじゃい~!!!(怒りのデスロード)
向こうは簡単に言ってくれますけどね、学長の印鑑なんてそんな簡単にパパっともらえるもんじゃないんですよ。
まず個人が手紙だしても無理なので、自分のゼミの担当教授から学長へ、印鑑を押してくれるように手紙を送ってもらう必要があります。
学長や教授の手間をかける訳ですから、後から「あ、すいません(笑)記入ミスあったのでもう一回よろしくー」とはいかないんですよね。1回勝負です。
だから、役所の人と何度も訂正を繰り返す必要があったのです。
ということで、教授から学長へ申請書と共に手紙を足してもらって向こうに届くまで、早ければ2日、向こうからはいつ返信が返ってくるかは分からない。
そんで学長の印鑑が押してある申請書が僕の手元にきたら、今度は必要な書類まとめて役所に郵送します。
何度も特採の申請をしている教授に聞いたら、「今まで学長印を要求してくる都道府県はかなったな、千葉が初めてだ」とのこと。
ぶっちゃけ、向こうだって手間多くて無駄な業務だろうに、自分の首を絞めてるだけやんって思いましたね。
【手順➄】後日、特別採捕許可証が届く!
結局、3月くらいから申請の準備を始めたのですが、僕の希望していた調査開始時期5月までに許可証を入手することは出来ず、6月から始めることになりました。
調査が終わったら、許可証と経過報告書の両方を揃えて郵送
まぁ役所の人とのメールで細かい指示があると思いますが、調査が終わったら許可証の返却と特別採捕経過報告書を向こうから求められるのでちゃんと送りましょう。
明確に〇日以内っていうのはなかったのでのんびりしてたら、3か月過ぎたくらいに向こうから催促の連絡がありました(笑)
ちゃんとしてる人は早めにちゃんとかえしましょー
最後に
今回は、千葉県における特別採捕許可申請の方法をご紹介しました。
俺の時はネット調べても全然情報なくてめっちゃ苦労したから同じ思いはさせん!!(笑)
これから特採取って卒論始める学部生は頑張ってねー!
おわり!